歯茎をペローンとする「謎の達成感」満載の前回の夜の出来事…。
その日夕方に帰宅し、強めに麻酔がかかっていたので、夜まで顔がうまく動かない状態ではあったけれど、指示通り、抗生剤と痛み止めを飲んで眠りについた。
痛みもあったけれど、しだいに収まるだろうと思っていた。
しかし!
夜中に痛みで目が覚め、ロキソニンを飲んでも痛みが収まらず、私は保冷剤で冷やしながら痛みに耐えることになった。
睡眠薬もロキソニンも全く効かず、ひたすら痛い…。
眠れずに翌朝を迎え、私は仕事へ行くことになる。
この再生療法の日取りを決めるにあたり、2日間連続で仕事が休める日がベストではあったけれど、先生の予約と私の仕事の都合がつかず、1日(オペ当日)しか仕事が休めなかった。
その点に、若干の心配はあったけれど、先生は、「翌日から仕事しても大丈夫です」と言っていたので、私はその言葉を鵜呑みにしてしまった。
私のバカ!
私は、常に「最悪のパターン」を想定するタイプであるというのに、なぜこの「最悪のパターン」を忘れたのだろうか…( > < )
先生は、「腫れや痛みは人による」とも言っていた。
なぜか私は、いい方のパターンを選んでしまうという愚かな行為に陥っていた…
眠れぬ夜の翌朝は、やっぱり「最悪のパターン」で、笑っちゃうくらいに顔が腫れていた。
もちろん、痛い。
私は、そこそこ喋る仕事なので、「これで喋れるのか?」と思った。
冷やすと少し痛みが和らぐというか気がまぎれるので、冷やしながら仕事をしようかと思っていた。
取り急ぎ電話で症状を伝える
しかし、また勝手なことをして怒られると困るので、私は仕事へ行く前へ先生に電話をした。
私:「先生、すごく腫れてるんです。歯茎も腫れてるんですが、顔が腫れてるんです、すごく。これって、冷やしてもいいでしょうか?」
先生:「ダメです!絶対ダメです!」
私:「え、昨日眠れなくてアイスノンで冷やしちゃいましたけど…」
先生:「あぁ、それ言ってなかったか…、それが一番だめなんです。」
(そんな大事なことなら先に言ってよ〜)
と思いつつ、
私:「今聞いといてよかったです。今日これから思いっきり冷やそうと思ってました…。湿布薬を貼るのもダメですか?とりあえず腫れている症状を隠したいんです。」
先生:「冷えピタくらいならまぁ大丈夫だとは思うんですけど、血の巡りが悪くなるので、氷水で冷やすようなことはダメ。あと圧迫もだめ。顔を覆う程度ならいいんですけど…。あ、だからといって温湿布とかやめてくださいね。本当はマスクで対応していただくのがいいんですけど…。」
私:「それが、マスクというわけにもいかないんですよねぇ…。でも仕方ないですね。冷やしちゃダメ、温めちゃダメなんですね。あと圧迫も。痛みと腫れを早く治すために何か自分でできることありますか?」
先生:「ありません。何もしないでください。何もしない、安静にする…というしかないんです。」
安静と言われても、その後私は、そこそこハードにスケジュールが埋まっていた。
私:「では、口の中を冷やすことは?口の中にも氷水をずっと含んでいたい気分の痛みなんです。」
先生:「それもダメ!口の中も冷やさないでください。うがいもです。」
私:「ともかく何もしてはいけないんですね…。」
先生:「はい、何もしないでください。歯磨きもですよ。うがいもね。ともかく腫れは次第に収まるので、できるだけ安静にして次回見ますので。傷口を舌で触ったりもしないでくださいね。」
私は、3日後に予約を取っておいて、本当によかったと思った。
腫れもひどいけれど、生体材料(?)なのか何なのか、白い物体が歯茎の中から出ていた。
白いニョロニョロも触っちゃいけないということなので、私は極力、舌がそっちに行かないようにして過ごすしかない。
あぁ、こんなに腫れるなら、「翌日から仕事していい」わけないじゃん、と思いながら、私は仕事へ行った。
腫れによって口が動かない。
モゴモゴモゴ…
仕方なくマスクで仕事をした。
お客さまへは、「ちょっと昨日歯の手術をしまして、中がグロい状態なのでマスクで失礼しますね。」と伝えた。
いわゆる「歯のオペ」というと…?!
「歯の手術」というと、ほとんどの人に、「親知らずの抜歯」だと思われる。
私は親知らずは4本ともまっすぐ綺麗に生えており、きちんと噛み合っているので、親知らずは抜いていない。
抜いた人に聞くと、それはそれは痛いようで、親知らずの話になると、みんな「いかに自分の親知らずは難しいパターンだったかトーク」が始まる。
砕きながら抜いたとか、ワイヤーで引き上げて抜いたとか、その生え方によっていろいろな処置方法があるようで、確かに痛そうではある。
みんなが「親知らず痛いトーク」で盛り上がる中、私は「歯周病の再生療法で…」なんてとても言えない。
誰も理解してくれないし、誰からの共感も得られない。
そんな方法があることすら、あまり知られていない。(親知らずの抜歯ほどには)
歯周病の治療といえば、歯石を取ることとか消毒することしか、たぶん一般的には知られていない。
その先に、スケーリングルートプレーニングという歯茎の中の歯石を取ることや、抗菌療法という薬を使う方法、さらに歯茎を切開するフラップ手術、そしてその最上位(?)プランが、骨を増やす再生療法。
ここに行き着くまでの数々の苦労、そして失ったものを思うと、涙なしには語れないっ…!と思いながら、私は痛みに耐えていた。
ロキソニンは、ぴったり4時間で切れる。
4時間ごとに、ロキソニンを飲み続けるしかない。
痛みの種類
さて、これまでに経験した「痛み」でどんなモノがあっただろうかと思い出す。
まぁ、痛みは過ぎてしまえば忘れてしまうことで、そのときの痛みを的確に思い出すことはできない。
それでも、思い出すとすれば…、
・偏頭痛の痛み
・帯状疱疹の痛み
・出産の痛み
・歯周病の歯の動揺の痛み
・レーザー治療の痛み
…などなど。
これらの痛みを思い出しても、この再生療法の痛み(術後の腫れ、痛み)が一番なのではと思うくらいに痛い。
(というのを、その痛みの最中には毎回思うわけだけれど)
私は、特別に痛みに弱いということではないと思う。
これこそ比べられないけれど、痛いと言われるレーザー治療なんかでは、「痛みに強いんですね。普通みなさんもっと痛がりますよ〜」と言われる。
痛いことを「痛い」と言うかどうか。
比べようがないから、私はあまり言葉にしないのかもしれない。
ひたすら耐える…。
ひたすら耐えるのが、私は嫌いではないのかもしれない(笑)
こうして痛みに苦しんでいる今も、嬉々として、痛みの感じ方を分析したり、写真を撮ったりしている。
痛みも苦しみも、全部記録して、人生の糧にしたい。(大げさ…)
これも、いま効いているロキソニンの力!(4時間だけ…)
ともかく、痛みに耐えながらも、どうにか日常生活を送っている。
オペ後の食事は?
さて、オペ後の食事はどうしているかというと、先生推薦メニューである「スープ」!
タイミングよく、季節的に、コンビニに冷たいスープシリーズが豊富。
かぼちゃのスープ、じゃがいものスープ、コーンのスープ。
ほかにも、スムージー的なものがブームなので、とっても充実している。
あとは、蒸しパン。
蒸しパン好きじゃないのになー。
白米はどうにも食べる気分にならない。
おかゆだとしても。
私の奥歯は、米粒が通り抜けるほどのすき間が空いているので、「お米」というと、このすき間に入り込んでいく「イメージ」があって、食欲が湧かない。
スープと蒸しパン。
しばらくはこのメニューになりそうだ。
蒸しパンといえば、この治療のときにもお世話になった…。(この治療よりも今の方ががぜん痛い!)
私は一生、蒸しパンを見る度、歯の治療を思い出すだろう。
痛みの原因が発覚!!
オペから4日後、私は痛みに耐えながら診察へ向かった。
すでに4日目には、見た目でわかるような腫れは大分おさまっていたけれど、謎の痛みは続いている。
傷の痛みでもない、腫れの痛みでもない、しいていえば歯の動揺の痛みに似ている…この痛みはいったい何?!
こんなに連続に飲んでもいいのかな〜というくらいロキソニンを飲み続けている。
この日は、傷口の消毒。
消毒薬のようなものを歯茎に塗って汚れを落としてもらうと、なんだか気持ちがいい。
もちろん、歯磨きは、オペした部位は全く磨いていない。
だから、より清涼感を味わえる。
気持ちがいい!
先生:「固定装置が外れかかっているので、一旦外しますね。そしてまた接着します。」
前回同様、「スーパーボンド」というかっこいい名前のボンドでワイヤーの固定装置を取り付ける。
先生:「噛み合わせてください。あれ?!噛み合ない?奥歯の噛み合わせが高いですか?」
私:「はい、奥歯がちょっとでも接触すると痛いので噛めないです。前歯が噛み合いません。」
先生:「わかりました。ルンルンさん、いまつけたばかりで申し訳ないんですが、固定装置外します。」
先生はピンときたようだった。
先生:「固定装置をつけていて奥歯の噛み合わせが高いのであればつけないほうがいいです。動揺もほとんどないので、外します。」
つけたばかりの固定装置がリムーバーのようなもので外された。
固定装置をはずすと…、あれ!?痛みが随分軽減される。
私:「先生、痛みがなくなりました!」
私の奥歯の謎の痛みは噛み合わせが原因だったのかもしれない。
噛み合わせって奥深い…
一ヶ月の予定だった固定装置は4日目に外され、4日目以降、私はだんだんと精神的にも回復へ向かっていった。
(この4日間は、口の中が何がなんだか分からないくらい痛かったし、不安で仕方がなかった)
腫れの状態
正面から見るとこんな感じ。
感覚的にはもっと腫れてるんだけどなー。
まぁ、見た目には4日目には「普通」に戻る感じ。
(ただ傷口は痛いし、口の中の痛み10日後の今もいまだに残る)
ただし、10日目の今も、ロキソニンが欠かせない…
まぁ、痛みの原因が分かって、私の気持ちはすっきりしていた。
【セラミック矯正のその日の治療費】
診察料 1620円
合計 1620円
【セラミック矯正のその日のやったこと】
・消毒
・固定装置をつけたりはずしたり
【セラミック矯正の次回の治療でやること】
・消毒?糸取り?