セラミック矯正という言葉を知って、(実際には「矯正」ではないんだけど…)はじめて見つけた歯科。
Kデンタルクリニック。
広告では、院長がさわやかな笑顔で出ており、「自身も26年前にセラミック矯正をした」と書いてあり、安心感がある。
それと、「全症例神経を抜かない」というのがここのポイントだった。
神経を抜いてしまうと、歯の寿命が縮まるとは思っていたので、神経を抜かなくていいのは嬉しい。
(ほんとにそんなことができるのかな?)
・当院のセラミック矯正は歯の神経を抜かない
歯の神経を抜かないことが年をとってからも自分の歯を残すには本当に重要です。
当院では患者様が一生自分の歯でいられるように、
神経を残すことをモットーに治療しております。
とのこと。
メールで無料カウンセリングを予約する。
私は気になっていたポイントは、
・歯周病の状態でこの治療方法が出来るのか、適しているのか?
・大きく傾いた歯も神経を取らずに傾きを変化させられるのか?
・セラミックの歯の種類はいくつかランクがあるようだけどその違いは?
というあたり。
医院に到着し、まずは問診票などを書き、レントゲンを撮る。
そして診察台で、院長の診察。
先生:「やりたいのは上の歯?下の歯?」
わたしの歯は上下ともに問題があるものの、「口を閉じたい」という機能の改善を一番に考えていたため、「上の歯です」と答える。
口の中の写真(レントゲンではなく普通のデジカメで撮った写真)を撮る。
写真を撮るときは、口を開く器具をはさんで撮影する。
私の歯周病のこれまでの経緯を先生にお話し、この状態でも大丈夫(治療可能か)を尋ねる。
先生は、歯の動揺を手で触りながら調べてくれる。
「歯茎は今は安定しているので、大丈夫でしょう。」
とのこと。
(歯の動揺がなくて一安心)
そして、先ほど撮影した写真を眺めながら、診察台ではないカウンセリング室?でお話をする。
早速、気になっていた歯周病との兼ね合いについて質問をする。
私:「このセラミック矯正というのは、歯周病に対して何か悪影響というか、歯周病が進行しやすくなる、というようなデメリットはあるんでしょうか?」
先生:「歯周病が悪化してより歯茎が下がってきたときに、セラミックの歯の間に隙間ができてしまうということはありますね。ただこれは、その人次第で、歯周病がうまくコントロールできていれば歯茎が下がるリスクが減ります」
私:「わたしの歯の寿命ってどれくらいだと思いますか?もちろん今後の歯周病の進行によってなんでなんともいえないとは思うのですが、パッと見の予想で。」
先生:「まぁ10年以内に歯が抜けるでしょうね。歯周病の治療をしていたなら、これから歯が抜けて行く予後についてはご存知ですよね。」
私:「はい」
先生:「じゃぁよく言われてきていると思うんですけど、骨が大分溶けている状態なので、このままいくと歯が次々に抜けていきます。セラミック歯は連結で作りますので、歯周病の延命治療というか、抜ける時期を遅くすることにもなりますね」
と、6本連結した歯を見せられる。
私:「このような連結した歯になるのでしょうか。すると、抜けるときは一気に6本抜ける、ということですか?」
先生:「そうです。でも連結しているので、中の歯が何本かダメになっても、抜ける時期は伸ばせます。今後のことを思うと、連結のセラミックがおすすめですね」
わたしは、「連結」の歯になることは考えていなかったので、少々びっくりした。
先生:「あとは何本やるかですね。この歯並びだと、前歯を引っ込めたいなら6本はやらないと難しいですね。患者さんの症例を見ながら説明しますね」
と、これまでの患者さんの症例をPCで眺めながら説明してくれる。
私:「あわよくば前歯2本ですめば…なんて思っていたんですけど、そういうわけにもいかないんですね…」
先生:「歯のアーチが狭いから、こうして歯が生えてくる隙間がなくて歯並びが悪くなったということなんです。だから2本削って2本セラミックにしたところで、歯が収まらないですよね。4本でも厳しい。あと傾きを調整するとなると、やっぱり6本なんです」
歯のアーチが狭いこと、そのスペースに歯を収めなければならないことを考えると、2本や4本じゃすまないことには納得は行く説明だった。
私:「では、歯の素材についてお聞きしたいんですけど。いくつか種類がありますよね。どう違って、何がおすすめなんですか?」
先生:「まずセラミックというのは、まぁお茶碗とかそういったものと同じ素材でとても丈夫です。欠けたりすることもないし、着色もしません。で、11万円、15万円、17万円と3つランクがあるんですが、一番安いハイブリットというのは、表面はセラミックだけど、内側の見えない部分はプラスチックを使ってます。だから透明感はあまりありません。
あと、11万円のだと歯を削る量が多くなりますね。だからもし歯の位置を変えたいのであれば、17万の方が引っ込められます。」
私:「11万円のだとあまり歯を引っ込められないんですか?」
先生:「神経を取りたくないんで、歯を削る量をできるだけ少なくしてるんです。11万円の歯は内側に厚みがあるので、自分の歯を削らないように…となると、あまり位置は変えられないんですね。
でも、○○さんの場合、歯周病のことがあるので、いつかは作り替える、というつもりで11万円のでもいいのかな、とも思います」
なるほど…
位置を変えるには内側をより薄くできるオールセラミック、あまり位置を変えなくていいなら、内側がプラスチックのハイブリットセラミック、ということなのか。
私:「神経を取らなくていい、というのは、いまここでレントゲンを見て分かるものなんですか?」
先生:「このあたりが神経で(レントゲンを見ながら)、年相応に神経も退化しているので、取らないようにできると思います」
私:「ところで、下の歯はどう思いますか?やった方がいいですかね。今見せていただいた症例だと、みなさん上の歯なので、あまり下の歯をやる方っていないのかと思って…」
先生:「そんなことはないですよ。例えばこの人なんかは(写真を見ながら)上下やってます。下の歯はあまり見えないので。上の歯を気にする方が多いですけど。やっぱりお金もかかりますしね。ざっくり、上100万、下100万という感じなので、お金がある方は一気にやっちゃう方もいますよ」
(200万…。気が遠くなる)
わたしはこのとき、さきほど話にあがっていて、「ある日前歯が一気に6本抜ける」というのを想像して、なんだか疲れていて、もう質問が思いつかなかった。
なんとなく話が尽き、
先生:「悩んじゃいますよね。よく考えてからでいいですよ。一応見積もりを書いておきますね。歯はどれにしとこうかな。」
私:「あ、一応17万円のにしといてください。やっぱりせっかくお金をかけるなら、歯の位置もよくしたいので」
と、見積もりを書いてもらった。
手書きでマスを埋める式の見積書で、
17万のセラミック 6本
仮歯代 5000円×6本
で、合計107万
見積もり書は、治療ステップの説明も兼ねたもので、所要時間もマスに埋める式で手書で書いてあった。
1回目 型取り(5分)
2回目 仮歯(3時間)←この日に歯を削る
3回目 本歯(1時間)
というステップだった。
やっぱり、歯を削るのは時間がかかるのね〜
最後に受付で診察券をもらい終了。
その後、約一週間後くらいに、「もし何か不明な点があればいつでもご連絡くださいね」とのメールが届く。
わたしの1回目の歯科めぐりは終了し、その後2件目に行くまでに約2ヶ月空いてしまった。
この2ヶ月で考えたことは後ほどの記事で…!
あ、それから、その後歯科情報を調べまくったので、この歯科のバナー広告がやたらと出てくるようになった 笑
院長の顔が忘れられない…
この審美歯科で感じた私が気に入ったポイント
- 神経を抜かない
- 院長がセラミック矯正をしている
- 歯周病の「延命治療」にもなるのかもしれない
この審美歯科で感じた私が不安に思うポイント
- 6本連結というのがちょっと…(フロスとかできないし)
- 抜けるときは6本一気に