この記事では、治療中の怖ーーーい写真、お見苦しい写真が出てきます。(これまでで一番怖い写真です…)
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この日は、これまでで一番治療時間が長く、5時間以上に及んだ。
前回、「食べ物が歯の隙間に詰まりそう(詰まったわけではない)」ってだけで、診察をしてもらったことに対して、申し訳ない気持ちがあった…
そんなことで診察してもらうなんて、という。
でも、心配だったんだもん!
(だいぶん昔だけど、わたしは「筋肉痛」で病院に行ったことがあるくらい、心配性だし病院が好き。)
そして、今回、その心配が消えるハズ…であった。
仮歯の調整
前回私が別の先生に伝えた違和感は引き継がれており、今回は、その調整をしていく。
私:「やっぱり下の歯が長過ぎると思います。上と噛ませないとならないのは分かるんですけど…」
先生:「上の歯はどう思います?」
私:「上の歯はすごく綺麗だと思います。長さも、調整してもらって短くなったと思いますし。ただ、上の歯単体で見ると、ちょうどよい大きさなんですけど、上と下のバランスで見ると、下の歯の見えている分量が多すぎるので、下を短くするために、上を今よりも少し長くするのは仕方ないのかな、って思います。」
先生:「そうですね、上の歯をほんとは長くしたくないんですけど、0.5mmくらい長くして…それで、ちょっと横幅も大きくしてなるべく長く見えないように調整すれば、下を短くできます。」
私:「はい、全体のバランスで、見た目がよくなるようにしたいです。」
先生:「あと、発音のしにくさですよね。」
私:「はい、やっぱり、下の歯の厚みが増した分、舌が動くスペースが少なくて、会話の中で何度も唾を飲まないとならない感じなんです。」
先生:「これも厚みを薄くできます。上下の歯は、噛んでいない感じ…、空気が抜けるような感じはありますか?」
私:「はい、あります。
あ、あと、3番と4番の間の隙間が気になります。以前の歯よりも位置が変わったので、この隙間がすごく空くようになりました。」
先生:「この隙間も調整します。じゃぁ、今日は、まず仮歯の修正をします。技工士さんにも見てもらって、で、今回は出来る所までこの仮歯を調整して今の見た目的、機能的な不具合を直して、そして、もう一度型を取って、新しい仮歯を次回までに作ります。で、また調整していきましょう。
技工士さんに修正をしてもらってる間に、僕の方で前回神経を取った歯の根の治療の続きをしていきます。今回も長丁場になりそうです。
あ、痛みはどうですか?」
最後の神経のある歯が痛む…
そういえば、痛みの件を言うのを忘れていた。
私:「そうだった。その痛みなんですけど、じつはけっこう痛くて、一日に何回か痛みます。今は全く痛くないので、痛くないときは痛いときのことって忘れちゃうんですけど。昨夜も痛くて痛み止めを飲んで寝ました。
神経を残した2番のとこですよね…」
先生:「そうですね… 。ギリギリ神経を残せるかどうか、ってとこだったので…。仮歯を外してみると分かるんですけど、ピンク色になってれば炎症をおこしているかもしれません。もしかしたら今日神経を取ることになるかもしれません。」
私は、前回の治療中から、この歯が痛んでいたので、そうなるだろうな、と思っていた。
この1本背が高い歯も抜随すれば、歯の形もよくなる(自由度が増える)だろうし、と、もう神経を残すのは諦めていた。
なんだか大変そうな気配
…と、そこへ、技工士さんがやってくる。
いつも技工士さんが見てくれるときは同じ人で(初診の時に会った人)、歯を見てもらうときは私は診察台の上でタオルで目隠ししてる状態なんだけれど、この日は、改めて再度紹介された。
私が前回、私が不安がって診察に来たからかもしれない…。
そうに違いない。
ともあれ、仮歯自体を再度作ってくれるようなので、私は安心した。
先生と技工士さんが専門用語満載でいろいろ話している。
あぁ、ここでメモできたら、この専門用語を全部メモしたい。
でもあまりにも多すぎて忘れちゃう。
今回私が気づいたことは、「鉛筆」で仮歯にどう調整するかの印を書いていた、ということくらい。
やっぱり「工作」っぽいな〜
なんとなく、大々的に変わる感じがして楽しみだった。
先生は技工士さんに、しきりに、「大変だと思うんですけど…」「難しいと思うんですけど..」と言っていたので、たぶんこの修正は大変なんだと思った。
顎が疲れる根幹治療
そして、まず最初に神経を残していた歯の抜随。根充。
やっぱりこの「口を開けておかなければならない」というのが私は顎が痛くて辛い。
穴を開けて、細い針のようなもので中の神経を取り出している。(たぶん)
何度か治療を受けているうちに、アタマの中で「妄想」ができてくる。
あくまでも妄想なので、実際の治療は見てもいない(見れない)けれど、私は治療風景を簡単に思い浮かべることができた。(妄想)
そんな妄想をしていると、やっと、口を閉じられる時がやってきた。
先生:「1本終わりましたよ。」
あぁ、まだ1本か。
根幹治療する歯は、今日抜随した1本を含めて5本もあるというのに。
抜随は全て終わり、削るべきところを削って行く。
もう下顎はすべて抜随しているので、思う存分削れる。
あの日のこと【閲覧注意!!】(第九話)を思い出す。
でももう私は泣かなかった。
上下の仮歯を外し、前回よりさらに削られた私の歯。
だいぶん削ったな…
↓ビフォー(第九話)
↓アフター ※上の1番2本はファイバーコア済み
そして、型を取る。
苦くて辛い薬。
仮歯作りの謎と下の歯の二代目仮歯
そのあと、たぶんなんだけど、「ざっくりとした仮歯」を先生が作って、それを技工士さんに渡す、という流れだった気がする。
なんとなく、口の中に、一度、「ざっくりとした仮歯」が入った記憶がある。
(違うかもしれない)
仮歯は、いま技工士さんがすぐに作ってくれるのだろうか?
次回までに作る新しい仮歯が入るまでの仮歯??
先生と技工士さんのやりとりを聞いていると、やっぱり何だか大変そうだった。
その仮歯の仮歯?が出来るまでに、根幹治療を進める。
2本目終了!
あぁ、あと3本。今日全て終わるのは無理だろうな〜
先生:「あと1本くらい進められそうです。」
そのとき、技工士さんが修正した仮歯を持って来てくれた。
仕上がって仮歯をつけてみると、
先生:「うん、前よりずっといい!」
先生が気に入っているのは、すぐに分かる。
だから、前回気に入っていなかったのもすぐに分かった 笑
上の歯の三代目仮歯のセット
次に上の仮歯の調整。
上の歯を下と噛むように厚みをつけて、ほんの少し長くする。
横幅も少し広げ、長く見えないようにする。
このとき既に大分時間が経っており、治療開始から3時間が経っていた。
もうそろそろ午前の診療時間が終わりなのに、先生も技工士さんも歯科衛生士さんも、受付の人も、みんないつ休憩するのだろうか。
といっても、私も途中で終わるわけにはいかない。
何度か技工士さんが現われ、微調整や型取りをしていく。
結局、根の治療は2本しか終わらなった。
やっと上の仮歯が調整し終わり、上下のバランスを見ていく。
私はこのとき初めて仮歯を鏡で見せてもらった。
途中、先生が褒めていたので、今回は見た目がいい仮歯なんだろうな〜と思っていた。
そして、鏡を見たら、やっぱり、前回よりずっとよくなっていた。
先生:「技工士さんがかなり頑張ってくれて、今日の今日ですごくいい感じに出来ました。」
この、「終わったあとに鏡を見せられる」のは、意外と自分ではまだよく分からない。
これはいつもそうで、「麻酔がまだ効いている状態で唇が動かない」のと、「単純に疲れてる」ので、あんまり実感がわかない。
でも、パッと見で、いい感じなのは分かった。
先生:「上の歯を少し大きくしています。長さも横幅も。」
私:「上の歯、長いですよね…。」
先生:「そうなんですけど、これ以上短くすると、上と下を噛み合わせるために、下を長くしなきゃならないんです。今普通に話していて、歯の見える分量でいうと、ちょうどいいバランスだと思うんです。今、そんなに下の歯が長くも見えないし、上の歯が見えている量もちょうどいいんです。」
私は、「話しているときの上の歯と下の歯が見える分量」については、話している動画を撮って観察していたので、先生の言うことは、すごくよく分かった。
人それぞれ、口の動かし方とか話す癖みたいなもので、どのくらい歯が見えるかが違う。
私は、下の歯がよく見える話し方をする、ってことに、気づいていた。
先生:「歯だけで見ると、上の歯は長く見えるんですけど、ふだんイーッっと歯を見せることってあまりないですよね。自然に話しているときの歯の見え方で言うと、今がベストなバランスだと思うんです。
正直、いろんな制限がある中でのベスト、です。
上の3番を削ってないので、もし3番も削るなら、歯一つ一つをバランスよく並べて縦長にならないようにできます。
でも、3番を削るのはもったいないのと、劇的に変化するわけではないと思うので、今のままがいいと思うんです。
それから、歯周病で奥歯も含めた歯全体が前に傾いているんですけど、それでも奥歯の背が高いんです。本当はこのくらい倒れていたら、奥歯が低くなってるんですけど、咬合の高さがあるタイプなんですね。だから、奥歯の背を低く削れば、前歯を短くすることができます。でも、この奥歯は天然歯なんで、やっぱりそのままにしておくのがいいと思います。
そういった制限がある中でのベスト、ってことです。」
制限のある中でのベスト
制限のある中でのベスト。
私は、その言葉を繰り返し反芻し、その意味もよく理解できた。
これ以上、歯を削りたくない。
私:「今の仮歯で使ってみます。やっぱり使ってみないと分からないので。」
先生:「噛み合わせはどうですか?いまの時点で違和感はありますか?」
私:「いま少しこうして会話してるだけでも、前歯のあたりが強いんですけど…。奥歯よりも先に前歯があたります。」
噛み合わせをチェックする紙でテストをするのは、さっき上下の仮歯をつけたときに、診察台の上でもやったけれど、こうして起き上がった状態だと、また噛み合わせが変わってくるようだった。
先生:「ちょっと調整します。」
調整後、何度か紙を噛んでみたら、すべての歯で正常にかみ合うようになっていた。
私:「うん、ちゃんと噛めてますよね。でもやっぱり微妙に前歯があたる気がするんですけど、これは慣れというか、ちょっと使ってみないと分からないくらいの微妙な違和感です。」
先生:「以前の歯並びだと、前歯がちゃんと全部噛めていなかったんです。たぶん前歯のどこか一部はあたっていたけど、全部の歯は当たっていなかったと思うんです。今は、全部の歯が正常にかみ合ってる状態です。これまでの状態と比べて、違和感と感じるのかもしれないです。またこれから調整していきますので、しばらく使ってみてください。」
今の前歯は、端から端までピシッとかみ合っている。
これがきっと正常なんだろう。
私はまだ、正常な噛み合わせに慣れなかった。
先生:「あと、もう一回だけ型を取ります。」
今回は、次回新しい仮歯にするのためのそれまでの仮歯?を作る、という説明は最初に聞いていた。
今のベストな状態での型を取り、その型から次回つける新しい仮歯を作る、ってこと。(ややこしい)
そして、上下仮歯をセットして型取りをしようとした所、
先生:「あ、やっぱり、今の仮歯で次回も調整していきましょう。今この仮歯で型を取っても、今と似た感じの仮歯ができる、というだけなので。技工士さんがかなり頑張ってくれて、今日の今日でこれだけのモノができたので、この仮歯を次回以降調整していく、って方がいいと思うので。」
今の仮歯で型を取って、新しい仮歯を作れば、そりゃ似たような仮歯が出来てくるに決まってるよな、と思いながら聞いていたけれど、たぶん、今の仮歯は、「仮歯のための仮歯」にしてはかなりの上出来で、新しい仮歯を作る必要はない、ということだと思う。
私は、仮歯がどんな工程で作られるのか、全く分からないけれど、今日の今日で、実際にこの仮歯ができあがってきた。
先生が、かなり自信満々だったので、今日の仮歯のための仮歯は、精度が高いものなのだと思う。
見た目では、仮歯を作る難しさは私には分からない。(デザインがよくなってる、とかは分かるけど)
でも、先生が自信満々だったので、きっといい感じなんだろう。
私は、この先生を信用している。
見た目は前よりずっといい。
(気になるのは噛み合わせがこのあと大丈夫かどうか…)
診察を初めて、5時間と少しが経っていた。
【見所ポイント!】
・上の歯4本を一気に仮歯へ
【見所ポイント!】
・上の歯4本を丸みのあるデザインからシャープなデザインへ
・上の歯4本を短く(前回と見比べると、前歯2本が犬歯よりわずかに短くなっている)
下の歯:一代目仮歯
【見所ポイント!】
・下の前歯6本を一気に仮歯へ
・抜歯した穴が…
・仮歯6本が斜めにささっている(口を開けた写真の方が分かりやすい)
下の歯:二代目仮歯(今ココ!)
【見所ポイント!】
・下の歯6本の厚みを減らし、外に出しつつも、外に出ていないように丸みを持たせている
・下の歯6本の先端が直線的ではなくアーチのように(口を開けた写真の方が分かりやすい)
・下の歯に合わせて、上の歯の厚みを調節し歯を長く(前回と比べると犬歯よりわずかに長い)
・上の歯が長く見えないように、上の歯4本とも横幅も大きく(前回と比べると丸みも出ている)
【セラミック矯正のその日の治療費】
根幹治療 50000円×1本 54000円
診察費 1620円
合計 55,620円
【セラミック矯正のその日のやったこと】
・下の歯の仮歯の調整(二代目仮歯になる)
・下の歯に合わせて上の歯の仮歯の調整(三代目仮歯になる)
・下の歯の神経を抜く(最後の1本…)
・下の歯の根幹治療(終わったのは2本。残り3本)
※ファイバーコアまでは進まず
・噛み合わせの調整
【セラミック矯正の次回の治療でやること】
・根幹治療の続き(ファイバーコアも?)
・噛み合わせの調整